こんにちは!ぽにょんです!化学変化をかっこよく表したい!
鉄と硫黄を結びつけると硫化鉄になります。
日本語で書くとこんな感じの化学変化、ですがいちいち漢字を書くのは面倒です。
化学式と+と矢印を使って、かっこよくしてみましょう。
Fe + S → FeS
こんな感じでかっこよく!化学変化を化学式(←物質を元素記号で表したもの)で表したこの式を化学反応式と言います。
他の物質でもやってみましょう!
化学反応式を書いてみよう!
化学反応式、まずはやり方から一緒にやっていこう。
鉄と硫黄を結び付けて「硫化鉄」難易度☆
鉄原子Fe1個と硫黄S原子1個が結びついて、硫化鉄FeSになります。それぞれくっつくだけ!
化学反応式は
Fe + S → FeS
できる!できるよ!
炭素と酸素を結び付けて「二酸化炭素」難易度☆☆
炭素原子Cと酸素分子O2が結びついて、二酸化炭素分子CO2になります。
酸素は普段、原子ひとりぼっちでいるんじゃなくて、2個セットの酸素分子で存在しているから、化学反応式では酸素分子O2でスタートします。でも、化学変化の途中で分裂して、それぞれ両側から炭素原子Cにくっついてる感じですね。
水素と酸素を結び付けて「水」難易度☆☆☆
水素も酸素、ひとりぼっち原子じゃなくて2個セットの分子の形で存在しているよ。
水素分子H2と酸素分子O2が結びついて水分子H2Oになります。
あれ?組み合わせてみたら、酸素のOが1個だけ余っちゃった!これはNG!
化学反応では、化学変化の前後で原子の数を等しくそろえないといけないよ。
原子には「原子は化学変化の途中で、新しくできたり、無くなったりしない」という性質があります。なので、酸素原子がひとりぼっちで余っちゃう、これ無くなっちゃう??みたいなことはあってはならんのです。
でも、「新しい種類の原子が急に登場!」はナシだけど、「使っていた同じ分子を増やす」のはアリです。
酸素原子が余っちゃう、なら、この酸素原子が使える「水分子」をもう一個増やしてみよう!
そうしたら今度は、化学変化前の水素原子が2個足りないね。じゃあ水素分子で1個増やしてみよう。
こうすると、化学変化の前も後も、それぞれ同じ種類の同じ数の原子が使われているようになります。
水素分子が2個と酸素分子が1個で、水分子が2個できました。
化学反応式は
2H2 + O2 → 2H2O
化学式の前に、その分子とか原子の数を大きい数字で表します。まだまだいくよ!
「酸化銀」を熱分解して銀と酸素に 難易度☆☆☆
酸化銀Ag2Oを熱分解すると、銀Agと酸素分子O2になります。
前後でいろいろ数が合わない!こういう時、「まずは複雑そうなもの」から増やしてみるといいかも。酸素原子2個を使い切っちゃいたいから、酸化銀の中の酸素と数が合うように、酸化銀を2個に増やします。
変化前では銀原子4個あるので、変化後の銀原子も増やしましょう。
酸化銀2個が、銀原子4個と酸素分子1個になりました。
化学反応式は
2Ag2O → 4Ag + O2
最後は最難関!そもそも炭酸ナトリウムの化学式ってなんだ?
「炭酸水素ナトリウム」を熱分解して炭酸ナトリウムと水と二酸化炭素に 難易度☆☆☆☆☆
炭酸水素ナトリウムNaHCO3を熱分解すると、炭酸ナトリウムNa2CO3と水H2Oと二酸化炭素CO2になります。
やることは今回も一緒。だから、丸い原子の形は書かないよ。この化学式をじっくり見て、化学反応式作ってみよう。
数えてみると、
化学変化前の方が原子の数少ないね。じゃあ、炭酸水素ナトリウムを2個に増やして、もう一回数えてみよう。
数ピッタリ!難しそうに見えたけど、反応前後できっちり同じ原子が使われていたし、案外簡単だったかも?
化学反応式は
2NaHCO3 → Na2CO3 + H2O + CO2
カッコいい式かけるようになりました!
化学反応式を見るとわかること
化学反応式を見るとわかることがあります。例えば、
鉄と硫黄で硫化鉄ができるこの化学反応式
Fe + S → FeS
これは鉄1:硫黄1から、硫化鉄1が出来ています。
水素と酸素で水ができるこの化学反応式
2H2 + O2 → 2H2O
これはそれぞれの化学式の前の大きい数字に注目すると、
水素2:酸素1から、水2ができていることがわかります。
こんな感じで、化学反応式を見ると、
- 化学変化で使われている原子の種類
- 化学変化を起こしている物質の原子の割合
なども知ることができるのです。便利な式だね。
これはNG!細かい書き方の確認!
【これダメ】H2O → 2H + O
水素も酸素も、分子の形で存在しているから、それぞれを分子にしよう。
【これダメ】H2O → H2 + O
見落とし注意!酸素が分子になっていません。
【これダメ】H2O + O → H2 + O2
水「だけ」が反応しているので、化学変化前に「O」を入れないで。
【これダメ】H2O2 → H2 + O2
水分子の化学式は「H2O」です。これを変えるのはダメなのです。
ちなみに、H2O2は過酸化水素(オキシドール)の化学式です。聞いたことあるんじゃない?
【まとめ】化学反応式は丸暗記より「数の合わせ方」に慣れていこう!
化学反応式の作り方のポイントをまとめました。
- 化学変化で「何と何から」「何と何ができた」かを書く
- それぞれの物質を化学式で表す。
- 化学変化の前後で、原子の種類と数が合うようにする。
丸っと暗記は難しいと思います。全部覚えるのではなくて、必要な化学式と、化学変化前後での原子の数の合わせ方に慣れていくと、きっとできるようになります。頑張ろう!
またね~